「男性用ピル」で99%の避妊率を達成

Q&A

アメリカ・ミネソタ大学の研究チームが開発中の男性用経口避妊薬(ピル)が「マウス試験で99%の避妊率を達成した」と報じられました。
この男性用ピルは今年度内にヒト臨床試験が行われる見通しとされています。

このお薬を服用すると以下の避妊効果があります。
「精子の数」が激減させることが出来ます。
・マウス実験でも99%の避妊率を達成。

この薬の成分は「YCT529」と命名されオスのマウスを使って実験された。
・オスのマウスに4週間にわたって経口投与したところ精子数が大幅に減少。
・実際に交尾させる実験で99%という避妊率を達成。

動物実験でも精子に対して効果があったのですから、ヒトに対して効果がないことは考えられない事より、製品化の可能性が高いと考えられています。(5年以内を目標)

また、安全性の面でも、服用を止めると生殖能力が復活する事も確認されているため、現状では大きな副作用は確認されていないが、今後のヒト臨床試験から問題点が見えてくるでしょう。

女性への気遣いと身体への配慮

男性用ピルを気にされている人は女性への気遣いが出来る人ではないでしょうか。残念ですが、男性用ピルはまだ実用レベルではないたため数年後に期待という段階です。

日本国内ではピルなどを使用して避妊をするのは一部の女性だけのようです。海外では一般的なアフターピルも最近ネットの普及で正しい情報が広まることで認知度も高くなってきているよです。
一時期は、「安価に利用が出来る通販ピルは危険で死ぬ。だから医師に相談が必要」のようなネガティブ広告から高額な美容クリニックへの誘導が定番でしたが、ようやく正常なネット社会になりつつあります。

実際、ブログを書いて広告収入で生活をしていた人が数年前までたくさんいました。
このような広告から騙された商品から得られる収益が1件あたり数万円であれば、喜んで嘘の広告を書いて高額美容クリニックの宣伝をしますね。

どちらにしても、ピルを日常的に使用されている女性は多くはないので、一般的な避妊は男性のコンドームを装着や、膣外への射精となります。手軽なセックスにより望まない妊娠をしてしまったり、膣内射精によって妊娠するリスクを高める事は女性への負担が高くなります。

コンドームも避妊率が85%程度と統計がでているように、万が一にも妊娠する可能性のあるセックスをしているのであれば、女性側が自ら避妊薬を定期的に服用したり、緊急時に備えてアフターピルを常備して置きたいです。

また、女性の場合、定期的なピルの服用は生理不順やニキビを良くしたり、女性ホルモンの影響で体の調子を整えたりする効果も期待できます。
正しい飲み方などはネットで最新の情報を得られますので、下手なクリニックなどでは情報をアップデートしない医師などもいるので、一概に信用しない方がいいでしょう。

ご自身で調べて、それを医師に投げかけることで、その医師が信頼できるかの確認とするのも良いかもしれません。

男性主導のコンドーム以外の避妊方法

これまでレイプやコンドームなどでの避妊の失敗においては、緊急避妊薬(アフターピル)などが利用されてきました。

アフターピル(緊急避妊薬)の仕組みとしては、
・身体を妊娠した状態に似せる作用で「排卵の活動を遅らせる」。
・受精卵の子宮内膜に着床を防止。
のようになっていますが、今、記事のように精子へ直接作用して避妊とできるオクスリがあれば避妊方法の選択肢が増えることになります。

女性としてもコンドーム着用を拒否する男性に対して、このようなお薬を男性に要求する権利もあっても良いかもしれません。

参考:

・Male contraceptive pill found 99% effective in mice(https://www.france24.com/en/live-news/20220323-male-contraceptive-pill-found-99-effective-in-mice)
・Male Contraceptive Pill Found 99% Effective in Mice, With No Observable Side Effects(https://www.sciencealert.com/new-attempt-at-a-side-effect-free-male-contraceptive-has-proven-effective-in-mice)
・Male contraceptive pill is safe and effective in tests in mice | New Scientist(https://www.newscientist.com/article/2313115-male-contraceptive-pill-is-safe-and-effective-in-tests-in-mice/)

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