アタラックスは、グラクソス・ミスクライン社が開発した抗ヒスタミン薬です。
ハウスダストなどのアレルゲンによるアトピー性皮膚炎や夜間のかゆみで眠れない睡眠障害などに使用された医薬品です。
第1世代の抗ヒスタミン薬で口が乾くなど抗コリン作用があり、特に中枢神経抑制作用の眠くなる部分が注目され気分をリラックスさせながら入眠しやすくする効果があります。
効果効能 | 睡眠導入剤・抗ヒスタミン剤 |
有効成分 | ヒドロキシジン塩酸塩25mg |
メーカー | GSKファーマ |
アタラックス(アトピー・かゆみに効く)の商品詳細
アタラックスは主にアレルギーや花粉症に対して処方される薬で、抗ヒスタミン薬の一種です。ヒスタミンは私たちの体内に存在する生理活性物質で、花粉症をはじめとしたアレルギー反応に関与しています。ヒスタミンが結合する受容体には脳や血管に分布するH1受容体と胃に分布するH2受容体の2種類があり、H1 受容体に結合すると血管拡張、血管透過性亢進、気管支収縮、腸管収縮、かゆみ、くしゃみなどの症状が現れます。
抗ヒスタミン作用により、眠れない不安と緊張からあなたを解放する睡眠導入剤
- 眠れないあなたのつらい悩みを解決する医薬品です!
- 不安や緊張による不眠に効果をあらわす睡眠導入剤!
- アレルギー、抑うつ、不安、緊張に効く抗ヒスタミン剤
花粉などのアレルギーの原因となる物質が体内に侵入するとヒスタミンが分泌され、H1受容体に結合します。アタラックスはこのH1受容体をブロックする働きがあるため、かゆみやくしゃみなどの症状を抑えることができるのです。
アタラックスの問題点は脳にあるH1受容体もブロックしてしまうことで、眠気やだるさなどの副作用が現れることがあります。しかし、このような中枢抑制作用があることからアタラックスを緊張や不安の改善のために使用することもあります。
アタラックス(アトピー・かゆみに効く)の特徴
アタラックスは、抗ヒスタミン作用をもつ製剤で不眠治療に使われます。ひと口に不眠症と言っても原因も対処法も大変複雑で、症状に応じて「睡眠薬」の種類も多岐にわたっています。
そういった睡眠治療薬の歴史の中でも比較的古くから利用されているのがアタラックスです。
抗ヒスタミン薬はその性質として、アレルギー症状や神経症と言われる精神が不安定な状態に効果を発揮します。その副作用として眠気を催すことがよく知られています。
したがって、アタラックスの抗ヒスタミン成分が、不安や心配を原因とする不眠症にピンポイントで効果をあらわすのです。
その他にもアレルギーによるかゆみやいら立ち、鼻詰まりや喘息症状による不眠にもピッタリです。アレルギー症状を抑えながら睡眠導入も補助するという具合です。アレルギー以外には鎮静薬、制吐薬としてのはたらきもあります。さまざまな効果のあるアタラックスを一度試してみてください。あなたの眠りの悩みにピッタリのお薬が見つかるかもしれません。
抗ヒスタミン作用をもつ、しっかりと眠気を誘う睡眠改善薬!
そもそも不眠症とはどういう状態を指すのでしょうか。なかなか寝付けない、眠りが浅い、夜中に何度も目覚める、などの状態が続き、十分な睡眠が取れないために日中の健康状態に支障をきたすことで身体や心に不調があらわれる状態を指します。
日本人の20%は不眠に悩まされていると言われており、特に女性にその傾向が高いようです。年齢的には少年期や青年期と言った若年層には不眠の症状はあらわれにくいのですが、30代ごろから加齢とともに増加し、中年期や老年期には急増します。
不眠症の原因は本当にさまざまで、ストレス、悩み、環境の変化、不規則な生活、薬の副作用、アルコールやコーヒーといった嗜好品の影響、運動不足など多岐にわたります。症状のタイプも、入眠が困難な場合、就寝途中の覚醒、早朝に目覚めてしまう、熟眠障害などがあり、不眠症という言葉でくくるのが難しいほどです。
アタラックスは一般的な睡眠剤の中でも少し特殊な位置づけにあります。抗ヒスタミン剤の副作用としての催眠性を利用して睡眠導入に使われるものです。効果が薄れてくる指標(半減期)は中間型あたりの長さであり、寝付けない場合の催眠剤と言ったような利用が多いです。
ただ、副作用として眠気を催すと言っても、抗アレルギー薬として花粉症や皮膚炎の薬として処方される場合には自動車の運転を禁止されるほどの眠気を催します。最近でよくあるのは花粉症で耳鼻科や内科を訪れた時に、日中に運転をするかどうかを尋ねられてから処方されるケースです。ですから、睡眠改善薬としての効果は充分にあると言えるでしょう。
不安や心配、緊張で眠れないあなたに、是非試していただきたいお薬
アタラックスは抗ヒスタミン剤と呼ばれる製剤です。ヒスタミンとは、末梢神経から中枢神経に至るまで広く分布している生理活性物質で、細胞の表面にある受容体と結びついた時にさまざまな症状をあらわします。結合する受容体の種類によって、炎症を起こす、アレルギー反応が出る、胃酸過多、脳の神経系に影響を与えて神経症を引き起こす、免疫調整ができなくなる等の症状があらわれます。
そして、アタラックスのような抗ヒスタミン薬は、これらのヒスタミンと受容体との結合を阻害することで各種の症状が発現することを抑制します。その際に、中枢神経のはたらきを強く抑えるため、脳のはたらきが鈍くなり、強い眠気が引き起こされます。アタラックスはこのようにして睡眠改善薬として用いられています。
アタラックスの抗ヒスタミン作用には、不安や緊張と言った神経症にも効果があります。恐怖症や不安障害と言った精神疾患時にも処方されることがあり、過度な不安や緊張を和らげて正常な生活をとりもどすことができます。したがって、抗ヒスタミン剤の効果である不安抑制作用に加えて眠気を引き起こす効果があるわけですから、不安で眠れない、一度眠りについたが緊張で何度も目覚める、といったタイプの不眠症にチカラを発揮します。
その他にも、かゆみ、痛覚過敏、乗り物酔い、吐き気にも効果があります。副作用としての催眠性に着目して利用されている睡眠改善薬ですので、強い効き目ではありませんが、依存性や副作用が比較的少ない睡眠導入剤であると言えるでしょう。
アタラックス(アトピー・かゆみに効く)の服用方法
アタラックスを服用するときには、あらかじめ用法・用量、注意点について確認してください。
用法および用量
アタラックスを飲むときの用法用量は、服用目的によって異なります。皮膚疾患の治療が目的のときは、1日85~128㎎を2~3回に分けて服用します。それに対して、緊張や不安、うつなどの改善のために服用するときは1日128~255㎎を3~4回に分割して飲みます。効果不十分の場合は、効果や症状などを考慮しながら適宜増減します。
飲み合わせ
アタラックスと同様に緊張を和らげる効果のある薬を併用すると、効果や強く出すぎる可能性や副作用のリスクが上がります。また、胃酸の分泌を抑えるシメチジンと併用すると薬の血中濃度を上げてしまうので注意が必要です。
副作用として不整脈がある薬も危険で、不整脈になるリスクが上がります。不整脈を引き起こす可能性がある薬の種類は多く、一部の抗菌薬や安定薬、新たな不整脈を誘発する抗不整脈などがあります。めまいに対して使用されるベタヒスチンもアタラックスとの飲み合わせが悪い薬の一つで、併用することでベタヒスチンの効果が弱まることがあります。
妊婦
アタラックス(アトピー・かゆみに効く)の副作用
アタラックスは比較的副作用の出にくい薬ですが、前述したように眠気やだるさなどの症状が出ることがあります。アタラックス服用中は、自動車の運転や危険な機械の操作は避けてください。また、アタラックスは時に誤ってアセチルコリン受容体をブロックします。そのため排尿困難や眼圧上昇などの副作用が生じることがあります。
重大な副作用としてはショック、アナフィラキシー、QT延長、心室頻脈、肝機能障害、頻脈、急性汎発性発疹性膿疱症などが挙げられます。いずれも発生頻度は不明ですが、身体に異常を感じたらすぐに病院を受診するようにしましょう。
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